メディアで子どもが食中毒で亡くなるニュースがあるととても胸が痛くなります。

自宅での調理や管理が原因で発生した食中毒ではなく、スーパーの惣菜から検出されると対策しようがありません。

食中毒のニュースが取り上げらるたびに我が子を守るためにはどのようにしたら良いのか考えさせられます。

実際に食中毒になったときにはどのような対処をすればよいのか知っておく必要があります。

大人が冷静に適切な処置をするためにはどのようにしたらよいのでしょう?

食中毒

食中毒の種類と症状

食中毒は細菌そのものが増えて発症する感染型と細菌が出す毒素により発症する毒素型が代表的です。

感染型

サルモネラ菌

卵・肉・魚などを十分に加熱しないことが原因で発症します。

食後、6時間~48時間に、腹痛・はきけ・下痢・発熱・頭痛などの症状がでます。

腸炎ビブリオ

お造りやお寿司など生魚や貝などの魚介類が原因で発症します。

食後4時間~96時間で、腹痛・下痢などの症状がでます。

カンピロバクター

飲料水や生野菜、十分に加熱されていない主に鶏肉などが原因で発症します。

ペットから感染する事もある菌です。

食後、2~7日で腹痛・はきけ・下痢・発熱などの症状がでます。

腸管出血性大腸菌(O-157など)

十分に加熱されていない肉やよく洗っていない生野菜などが原因で発症します。

熱に弱いので加熱することで防ぐことができます。

食後12時間~60時間で激しい腹痛・下痢・血便などの症状がでます。

毒素型

ブドウ球菌

人間の皮膚・鼻・口の中にいる菌で手で触ることが原因で発症します。

おにぎりや弁当などについた菌は熱に強いので、加熱しても食中毒が発症する場合があります。

食後30分~6時間で腹痛・はきけなどの症状がでます。

ボツリヌス

酸素のない状態になっている食品が原因で発症します。

ビン詰・缶詰・容器包装詰め食品・保存食品(ビン詰、缶詰は特に自家製のもの)が主な原因になります。

食後、8時間~36時間で、はきけ・嘔吐・神経症状などがでます。

子どもがなりやすい食中毒と判断基準は?

子どもで多くみられるのはサルモネラ・カンピロバクター・ブドウ球菌といわれています。

細菌によって食中毒を発症すると、半日から1日で吐き気・嘔吐・腹痛・下痢などの症状がでます。

毒素型の食中毒の場合は半日以内に症状がでるので原因食品を特定しやすくなります。

家族やその周囲に同じ症状の人がいれば、食中毒と判断ができます。

O-157などでは潜伏期間が3~8日と他の細菌に比べて非常に長いです。

少ない菌量でも発生するので、原因の特定が困難になります。

病院にいっても、最初の症状が風邪による下痢・嘔吐と治療される可能性が高くなります。

数日経過してから腹痛や血便が始まり、便の細菌検査をしたらO-157だったという事があります。

普段からお腹が弱い子どもは特に食中毒と判断することが難しいので注意して観察することが大切です。

食中毒になってしまった時の対処方法

水分補給をする

食中毒が疑われた時は、まず水分補給を大切になります。

夏の場合は汗も出やすく水分不足が起こりやすくなります。

下痢が重なると脱水症状を起こすのでこまめに水分を取るようにしましょう。

子どもは冷たい飲み物を欲しがりますが、冷たい飲み物は胃腸を刺激して下痢がひどくなります。

水分をとるときは、ぬるめの飲み物を心がけましょう。

食事をとる

水分がとれて吐き気がない場合は食事をすることも必要です。

下痢・嘔吐で体力が落ちているので栄養価が高く消化の良い食べ物をとりましょう。

食中毒の時に乳製品・高脂肪な物は避けておかゆやうどんなどを薄味で食べると良いです。

病院へ行く

食中毒を起こすと、抵抗力の弱い子どもは命にかかわる場合があります。

食中毒が疑われたら、症状が軽くても病院で診てもらうことが大切です。

勝手な判断で、子どもに下痢止めや市販の薬を飲ませるのはやめましょう。

あわてず対処する

子どもが食中毒になったときには、あわてず落ち着いて対処しましょう。

便や嘔吐物の処理をした後は手洗い・うがいなどを徹底しましょう。

ゴム手袋や消毒液などを利用し他の家族に感染しないようにしましょう。

調理の時には生食する野菜や果物は肉と魚とまな板や包丁を替えるなどして2次感染を予防しましょう。

まとめ

子どもは抵抗力が弱いので軽い食中毒でも重症化することがあります。

食中毒を未然に防ぐためには、徹底した衛生管理が必要になります。

調理での感染を防いだり、手洗いやうがいも徹底する必要があります。

乳幼児には刺身や生卵を食べさせないようにするのも必要です。

子どもに辛い思いをさせないためにも食中毒の原因となる細菌やウイルスに気をつけながら、普段の生活習慣で予防していきましょう。

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