子どもの事故や怪我で多いのがやけどです。
乳児から幼児になるとやけどをする可能性がとても高くなります。
ズリバイからハイハイ、ハイハイからつかまり立ちや歩き回るようになると危険が多くなります。
石油ファンヒーター・ポット・アイロンなどやけどをするものは子どもが触りたがるものばかりです。
大人が少し目を離した隙に、子どもが熱いものを触りやけどをすることがあります。
子どもの皮膚は大人より未成熟なので少しの熱さでもやけどになることがあります。
万が一、子どもがやけどになっても適切な手当てを素早く行う事でやけどの悪化を防ぐことができます。
大人は手当の正しい知識を知り、万が一の場合に備えて対応できるようにしておくことが必要です。
このページではやけどの重症基準と応急処置方法について紹介します。
やけどの重症基準は?
子どもがやけどになったら、重症なのか重症ではないのかを判断しなければなりません。
判断する基準としては広さ(面積)と深さを合わせて判断する必要があります。
やけどの広さとは?
子どもは体の10~15%以上の広さをやけどすれば重症になります。
画像は幼児の例になりますが10%はどれくらいかというと肩から腕一本分で10%程度になります。
足の場合も付け根から足先までが10%程度になります。
背中の場合は半分以上がやけどしている場合は10%以上やけどしているという事になります。
顔は全体で20%程度になるので顔半分がやけどをすると重症になります。
実際、子どもがやけどになったときは冷静に重症度を判断することは難しくなります。
パーセントにこだわらず、子どもの痛がり方などで判断して病院へ連れて行く事が大切です。
あくまでも基準としてやけどの広さというものはあります。
やけどの深さとは?
やけどの重傷を判断するのに深さがあります。
深さはやけどがどれだけ皮膚の深くまで傷ついているかという事になります。
やけどの深さは大きく3つに分類されます。
【第1度のやけど】
皮膚の色が赤くなりひりひりします。
数日で治りやけど跡が残ることもありません。
【第2度のやけど】
腫れぼったく赤くなり、水膨れになり痛みが強くなります。
治るのに数週間かかることもあります。
やけどした部分にシミの様な跡が残ることがあります。
【第3度のやけど】
皮膚がただれて、黒く焦げていたり、蒼白になります。
命の危険性が高くなり、手術が必要になります。
治療に数か月以上かかり、やけど跡は残ります。
やけどの応急処置方法は?
やけどの基本は患部に触らないで、冷やすことになります。
やけどの深さが第1度、第2度の場合はまずは応急処置が必要になります。
第3度のやけどをした場合は、早急に119番通報して専門の病院へ行く事が必要です。
急いで冷たい水や水道水で冷やす
水道水のきれいな水で患部を流し冷やします。
冷やす目安としては最低10分程度になります。
広範囲を長時間冷やし続けると、体温が下がる危険があるので気をつけましょう。
衣類を脱がさないで、そのまま冷水をかける
服の上からお湯をかぶったりした時に、すぐに服を脱がそうとする人もいますが、これは間違いです。
服を脱がすことに時間がかかるとやけどの損傷がひどくなってしまいます。
また、無理に服を脱がせると皮膚がはがれてしまうこともあります。
服を脱がせることより、服の上からでもまずは冷やすことが大切になります。
水ぶくれはつぶさない
やけどでできた水ぶくれはできる限りつぶさないことが大切です。
水ぶくれがやぶれると細菌に感染してしまう可能性があります。
水ぶくれがある場合は、水圧を弱めて、水圧で水ぶくれをつぶしてしまわないようにしましょう。
消毒した布やガーゼなどでおおい冷やしましょう。
まとめ
やけどは早急な対処が必要です。
とにかく冷やすことを最優先し対応しなければなりません。
「やけどの範囲が小さくて痛がっていないから。」とそのまま放っておくと危険です。
深くまで皮膚が損傷している場合もあるので、範囲だけではなく深さにも気をつけましょう。
子どもを寝かせているときにホットカーペット・カイロ・湯たんぽなどで低温やけどすることもあります。
低温やけどは軽傷に見えても皮膚の深くまでやけどが進行することがあります。
やけどの範囲・深さをきちんと確認し、重症の場合はすぐに119番に通報することが大切です。
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